
信繁は昌幸の命を受け、上杉軍に潜入し、叔父の真田信尹と共に旧武田家臣の春日信達への調略に挑んでいたが、首尾よく進んでいなかった。
昌幸は春日の調略を待ち切れずに北条に会いに行く。北条氏直は、冷遇しようとするが、北条氏政は、氏直を諌め、「春日を調略した」と伝えた昌幸を褒める。春日に海津城を与えるという書状も承諾させる。
上杉に、昌幸が北条についたことが伝わる。信尹は「北条につけば、海津城を取り戻すことができる」と春日に伝え、北条方へ付くことを決める。
北条と上杉は、川中島で対峙していた。上杉の陣地には、殺害された春日が磔にされていた。昌幸は、「調略が悟られてしまったようです」と明かす。
氏直は、「甲斐を家康から守るため兵を引く」と退散することを決断する。一方、上杉も謀反を起こした家臣の鎮圧のため越後に引き返すことになる。
これは全て、昌幸の策であり、春日を討ったのは、昌幸の命を受けた信尹だった。
昌幸の策により、北条と上杉は去り、信濃は空白地帯となった。昌幸は、信濃に国衆たちの独立国家を作ろうとしていた。
真田丸8話『調略』ネタバレ・あらすじ
真田丸8話『調略』では、春日信達(前川泰之)を調略する真田信繁(堺雅人)と真田信尹(栗原英雄)の働きかけと真田昌幸(草刈正雄)の策略が見事であった。信繁は、春日を調略するため、理で物事を判断するように迫るが、春日は動かない。
そこへ、北条との戦で上杉を裏切れば、春日信達が治めていた海津城を与えると伝え、上杉を裏切らせる決断をさせる。ここまでは、相手を味方にするための働きかけである調略である。
しかしながら、昌幸(草刈正雄)が北条氏政(高嶋政伸)に海津城を与えるよう書状を書かせ、信尹が春日に動かぬ証拠となる書状を渡した瞬間に殺害した。これには、信繁も予想しておらず、あっけにとられていた。これは調略ではなく、相手を陥れるための謀略である。
乱世の怖さは、ここにあると言っても過言ではない。
そもそも、上杉と北条に戦をさせないための策略であったが、春日を調略するために動いていた信繁と春日を謀略するために動いていた信繁と信尹。騙された方が悪いと言わんばかりの展開である。
その後、上杉、北条は戦わずして信濃を離れることになった。しんがりを任された昌幸は、上杉が家臣の謀反を治めに越後に引き返すこと、上杉家が背を向けた相手に攻め込まないこと等を見越していたのだ。
また、北条も上杉の兵力が見極められないことから、上杉との戦いを避け、徳川との戦に照準を変えており、己の策略が失敗したかのように振る舞ったことによって、北条氏直(細田善彦)を動かしている。
もし、春日を謀略ではなく調略していれば、背後から春日の兵に攻められ、上杉軍は大きな痛手を背負っていたかもしれない。しかし、その勝利で北条が信濃を統治していた可能性もあるのだから、昌幸からすれば、負け戦である。上杉、北条を信濃から戦わずして、撤退させるには最も理にかなった策略である。ただ、戦わずして勝った昌幸は、素晴らしいが、割を食った春日と徳川が不憫で仕方がない。
まとめ
第8話での昌幸の策略は、衝撃的であった。「戦わずして、勝つ」のは、戦において最善の策である。しかし、これは人が何で動くのかを見極めなければならない。
非常に難しい作業である。乱世の時代であれば、その人物が義で動くのか、領地で動くのか、名声で動くのか、矜持(自己顕示欲)で動くのか、恐怖で動くのか等を判断しなければいけない。その判断を誤れば、策略は失敗に終わる。
今後の展開は、北条と徳川の戦に昌幸がどのような戦略で挑むのか見物である。徳川は、後に天下を治め、幕府を開いた程の男。滝川や北条とは、器が違う。徳川家康と昌幸のやり取りに注目したい。
5分でわかる真田丸8話『調略』動画
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