
好調を続けるグッドパートナーですが、主演の竹野内豊さんや松雪泰子さん以外にも個性豊かな俳優陣が脇を固め、ドラマを盛り上げてくれています。
ミュージカル界のプリンス・山崎育三郎さん演じるレッドこと赤星元松雪さんが演じる夏目佳恵に振り回されつつ、自らの平穏な日常のため佳恵とクライアントをくっつけようと画策する、強かな一面を見せます。
そして、個性派俳優・大倉孝二さん演じる九十九治。十年連続で司法試験に失敗し、弁護士に対して非常に強いコンプレックスを持つ、面倒な性格のパラリーガル。
第四話では、急病で入院した赤星に代わって九十九が佳恵のサポートに付き、意外な優秀さを発揮し赤星を焦らせるという展開に。
竹野内さん演じる咲坂健人がクライアントの御家騒動に巻き込まれ、何とか騒動を収めようと奮戦する脇で、赤星と九十九がどんな鞘当てを繰り広げるのかも楽しみですね。
グッドパートナー4話あらすじ・ネタバレ
神宮寺法律事務所のクライアント・鳥飼シューズ。咲坂と熱海は、社長の孝太郎から父親でもある会長・健三の解任の相談を受けていました。
一方その頃健三は、旧知の神宮寺一彦に息子を解任し自分が社長に復帰したいと、話を持ちかけていたのです。まさに典型的お家騒動。きちんと手入れすれば二十年履けると評判の鳥飼のビジネスシューズ。
半面、値段は七万以上でデザインも保守的。事業の多角化は当然と考える息子・孝太郎に対し、バブルの頃に本業以外に手を出し、潰れた会社を数多く見てきた父・健三は、孝太郎の考えが理解できません。
長年付き合いのある健三と、幼いころから知る孝太郎の板挟みになった神宮寺は、咲坂に二人を何とか仲直りさせるよう命じるのですが・・・
いつかは世代交代が必要なことは自明、解任すれば孝太郎が経営者失格と宣言するようなもの、と考える咲坂は一体どうするのでしょうか?
夏目佳恵はアソシエイトの赤星に仕事のやり直しを命じます。何だか腰が痛いと訴える赤星に対し、「家事を手伝うと約束しておきながら、仕事が忙しいんだよ俺は」あれと同じ、と取り合いません。
「ああ言えばこう言うんだな・・お前は」うちにいたよそう言う女が、と口答えする熱海に説教する咲坂。そして仕事を渋る赤星に、うちにいたのよそう言う男が、と嫌味を言う佳恵。
互いに相手の言葉が耳に入り、一触即発の二人。と、その時突然赤星が腰を押さえ倒れ込みました。
「尿管結石・・でした」ベッドの上に横たわった赤星が説明します。「メチャメチャ痛いやつじゃない」驚く佳恵。
結石自体はすぐに出たものの、痛みで腰を捻ったはずみに持病尾野ヘルニアが悪化し、入院する羽目になった赤星に些か呆れ気味の佳恵は、見舞いもそこそこにさっさと帰ってしまいました。
「・・見たかったな尿管結石でのた打ち回ってる弁護士」差し入れのシュークリームを頬張りながら、パラリーガルの九十九治が呟くと、猫田のアソシエイト・城ノ内麻里が可笑しそうに笑います。
そこへ、所長の神宮司が九十九を呼びに来ました。入院中の赤星に代わって、佳恵をサポートするよう命じる神宮寺。佳恵は早速、赤星に任せていた事業再生計画案のチェックを頼みます。
会長の健三の元を訪れた咲坂は、神宮寺の命に従って和解案を示します。新会社を設立しカフェなどの新規事業を移し、本体の鳥飼シューズは本業に専念する。
新会社の株式は鳥飼シューズが全て持ち、孝太郎が新会社と鳥飼シューズの社長を兼任。「話にならん!」孝太郎を解任したい健三は和解案を一蹴。
「靴を作りたくて鳥飼シューズに入ったものが喫茶店に回されて納得出来ますか?」専務らに同意を求める健三に対し、居並ぶ役員たちは口々に同意します。どこか冷めた目で見る熱海。
健三に断られた咲坂ですが、その足で孝太郎の元にも和解案の説明に向かいます。
孝太郎を鳥飼シューズの実質的なトップとする代わり、健三にも代表権を与える。形の上では共同経営とする、咲坂の説明に「あり得ません!」とこちらも取りつく島もありません。
「今までのものは・・ぶっ壊さなきゃいけないんだ」そう力を込める孝太郎は、神宮寺法律事務所はオヤジの味方かと迫ります。「来月の取締役会で動議を出し、来月の株主総会でオヤジを解任します」孝太郎の宣言に、弱り果てる咲坂。
「七十過ぎのお爺ちゃんは引退して、息子に任せればいいんだって」いたって無責任な熱海に、ムッとする咲坂の目には、真面目に靴作りに勤しむ社員たちの姿が映ります。
「私も和解は難しいと思います」既に権力争いに発展したこのお家騒動に、匙を投げる佳恵。猫田は、会社の主導権を握っている方に付くべきと訴えます。
現時点で取締役会を押さえている孝太郎がクライアントであり、健三に対し引導を渡すことが咲坂の役目・・佳恵の考えは正論ですが、簡単ではありません。
最初から孝太郎が健三に相談していれば・・そう嘆く神宮寺に対し、二人のコミュニケーション不足を指摘する咲坂。
このままでは、混乱に乗じてどこかの会社に買収でもされかねない、猫田の考えを聞き、神宮司は和解を諦め孝太郎の意向に従うよう咲坂に命じます。
その一方、入院中の赤星に代わって、九十九がサポートについている佳恵の仕事の進捗状況もチェック。意外に優秀でクライアントの相談内容を要領よく整理して、テキパキと仕事をこなす九十九。
「もしかしたら赤星君より使えるかも・・・」笑って答える佳恵。神宮司も一安心です。
「嬉しいよ・・茂木ちゃんがお見舞いに来てくれるなんて・・」ベッドの上で満足げな赤星ですが、一緒に熱海も来たことには些か不満の様子。
自分が居ないと佳恵は仕事にならない、と思い込んでいる赤星。「全然大丈夫ですよ。九十九さんが完璧にサポートしてますから」熱海の言葉に、活き活きしてますよね・・と同調する茂木さとみ。
その頃佳恵はクライアントの岸田からデートの誘いを受けていました。仕事が忙しく、休日返上で事務所に出て来ていた佳恵は誘いを断りますが、「手が空いたらこちらから連絡します」とまんざらでもないようです。
「出来ましたよ先生!」九十九も付き合って休日出勤です。張り切って次から次へと仕事をこなそうとしますが、「それは弁護士の仕事でしょ・・パラリーガルには出来ない」佳恵から指摘され、現実に引き戻される九十九でした。
とその時、入院中の赤星から佳恵の携帯に電話が。
「・・僕がいなくて、先生が困ってるんじゃないかなって・・・」必要とされたい赤星、「・・・別に困ってないから大丈夫」いいから早くヘルニア直しなさい、とさっさと電話を切ってしまう佳恵。
そこへ、みずきを連れた咲坂が事務所やって来ました。「ママ!」佳恵の姿を見て駆け寄るみずき。
鳥飼の件をもう少し粘ってみようと思った咲坂でしたが、暇だというみずきに自分の職場を見学させようと連れてきたのでした。
そこへ、丁度仕事を引き上げて帰ろうとしていた九十九が、部屋に入ってきました。みずきに気付いて話しかける九十九。「司法試験に十回落ちた人!」僕のこと覚えている?そう尋ねる九十九に容赦ないみずき。
「人生七転び八起・・でも十回転んだら起き上がれませんでした!!」自嘲気味に絶叫して九十九は帰っていきました。
妙にテンションの高い九十九に引き気味の咲坂、「ここじゃママね、鬼だから・・」佳恵が休日に九十九を呼び出したのだろう、とみずきに吹き込みます。ムッとする佳恵。
「喧嘩しないの!」両親の間をを取り成そうとするみずき。心配する娘に、喧嘩してない・・いつものこと・・と誤魔化す二人。「じゃあ、離婚しなくてもよかったじゃん」みずきの言葉に沈黙する元夫婦。
「ねえ、仕事終わったら遊びに行こう!三人で!」ちょっと楽しそうなみずき、困惑する二人でしたが・・・
ボーリングにやって来た咲坂、佳恵、みずきの三人。「頑張ってママ!」みずきの声援が飛びます。「一番と三番の間を狙え!」茶々を入れる咲坂にちょっとイラつく佳恵。
「集中!集中!」みずきに声を掛けられ、気を取り直した佳恵がピンを真っ直ぐ見据えて、ボールを振りぬきます。「お願い!」祈るような思いで佳恵が見守る中、ボールがピンをなぎ倒します。
「倒れろ!」咲坂の叫びに応えるように最後の一本が倒れ、”STRIKE”の文字が画面に踊り、大喜びの佳恵。テンションが上がったみずきが駆け寄り佳恵とハイタッチ。
そのまま佳恵と咲さもハイタッチを交わし、傍目には普通に仲の良い家族にしか見えません。
はしゃいでいる両親を交互に見るみずき。「御手洗い行ってくる」そう言い残してみずきが行ってしまうと、佳恵が小さくため息を漏らします。
「ああ・・疲れたね」咲坂も棚にもたれ掛り、一息入れます。みずきの楽しい気分を台無しにしないよう、些か芝居が過ぎたようです。
「・・今日は特別だよ」咲坂の言葉に佳恵も仕方なく同意。その頃、みずきはひとり鏡の前で泣いていました。”今日は特別”ということはみずきにも分かっています。
「お待たせ!」両親の前に再び戻ってきたみずきは、もう泣いていませんでした。
「もう決めましたから」咲坂の携帯に社長の孝太郎から連絡が入りました。
「待ってください!社長・・・」用件だけ告げて一方的に電話を切る孝太郎。思わずため息をつく咲坂、遅れて出勤してきた熱海が声を掛けます。
「どうしました?」明らかに不機嫌な様子の咲坂に、熱海が訪ねると「解任された」ぶっきら棒な答えが返ってきました。
解任?鳥飼の会長か?それとも社長か?驚いた熱海が矢継ぎ早に質問すると、「俺だ!!」一言怒鳴っていってしまう咲坂。
「はあっ!?」意味が分からない熱海。神宮寺法律事務所には、早速お家騒動を嗅ぎ付けたマスコミからの取材申し込みが。「ノーコメント!」ぴしゃりとして電話を切る神宮寺。
しかし熱海は気楽なもの。解任された以上もう無関係。そもそも仲直りさせることは困難な情勢で、手を引けてよかったと言わんばかり。
対して咲坂は、愛着のある会社が危機を迎えているにも関わらず、見ているしかない状況が悔しくて堪らないようです。
三十年来の付き合いのある健三会長をサポートしましょう、と神宮寺に提案する咲坂。しかしそれでは利益相反に問われかねない・・・全員から反対されてしまいます。
対して咲坂は、正式な会長の代理人に誰か別の弁護士を紹介し、自分たちは参謀役として関わる、ギリギリのところを突く案を考えます。
果たして咲坂に秘策があるのか、佳恵は首にされてテンパっているだけと見ていますが・・・会長と対立する息子を、あらゆる手段で社長の座から引き摺り下ろす、そう宣言するのでした。
「社長の取締役責任を問える業務上のミスを探してください」全ての事案について訴訟を起こす、横領や背任に問える事案ならベスト、孝太郎社長を刑事告訴できる。
突然乗り込んできて、刺激的な言葉を並べる咲坂に、健三会長以下の役員たちも動揺を隠せません。
さらには孝太郎社長の妻に勤務実態が無いにも関わらず、少ないくない役員報酬が支払われている点を指摘し、マスコミに公表するよう促します。
一般投資家の3分の1を味方に付ければ勝てる、記者発表を行いこちらの正当性をアピールする。「・・・分かった」健三会長も覚悟を決めたのか、ようやく頷きます。
「鳥飼孝太郎をこの会社からたたき出してやりましょう」健三会長を真っ直ぐ見据える咲坂。会長はやはりまだ迷いがあるようです。
会長室を出る咲坂と熱海。「そこまでやらなきゃいけないんですか?親子ですよ」熱海は今回の咲坂のやり方に納得していない様子。
「これがビジネスロイヤーの仕事だ」淡々としている咲坂。と、廊下の反対側から孝太郎社長が一人の男を伴い、歩いてきます。
「紹介しますよ・・新しい顧問の野上先生です」余裕の表情で咲坂の後任を紹介する孝太郎。「優秀な先生を見つけられましたね」どうやら咲坂と野上は司法修習所の同期のようです。
「絶対に負けませんから」咲坂に宣言し、去って行く孝太郎社長。「同期で一番の切れ者だ」野上が本当に優秀なのか疑う熱海に、咲坂が言い放ちます。
咲坂は、夜遅くまで自分のオフィスで作戦を練っています。その様子を隣の自分のオフィスから見守る佳恵。
「まだ仕事終わらないの?」コーヒーで一服している咲坂に佳恵が話しかけます。熱海はすでに帰らせ一人で残業中です。
何せ残業が続くとすぐ辞めると言い出す世代、咲坂は熱海をまだあまり評価していません。
「あなたらしくない言い方だったわね・・・」息子を引き摺り下ろすという言い方がずっと引っ掛かっていた佳恵。
他人同士の争いならば妥協点を見つけられたかもしれない、しかし、骨肉の争いとなると勝つか負けるかしかない。
そう語る咲坂に、やりきれない思いの佳恵。「みずきもこんな気持ちだったのかな?」今更ながら家族でいがみ合っていた過去を思い返す佳恵に、「お疲れ様」それだけ言い残して咲坂は自分のオフィスに引っ込んでいきました。
と、そこへ佳恵の携帯に入院中の赤星から電話が。「僕がいなくて本当に大丈夫なんですか?」九十九が活躍していると知り、気が気でない赤星。
「本当に大丈夫だから」ウンザリしたように一言だけ返し、電話を切る佳恵。オフィスでコーヒーを啜りながら、みずきの写真を見つめる咲坂は・・・
「・・・記者発表のリハーサルをすることになった」翌日、事務所の皆に告げる咲坂。「みんなには記者役をやってもらいたい」これが質問?疑問を持つ佳恵。
咲坂は、佳恵には厳しめの質問を割り振りました。「僕のもきついんだけど・・・」嫌がる猫田。「質問て言うより・・・」何か言いたそうな熱海を無視し、健三会長の言い分を存分に引き出してやってくれ、皆にそう告げる咲坂。
「記者発表!?」健三会長がマスコミにFAXを流したと聞き、驚く孝太郎社長。鳥飼シューズの社員がリハーサル会場の準備を終え、咲坂たち神宮寺法律事務所の面々が待つところへ、健三会長がやって来ました。
佳恵や熱海、猫田たちが緊張してリハーサルの開始に備えるなか、神宮司は最後列から見守ります。「これは、本番通りのリハーサルです」株主と世間を味方に付けるための大事な記者発表です、咲坂の言葉に頷く健三会長。
野上弁護士と共にリハーサル会場へ向かう孝太郎社長。止めようとする社員を押しのけ、会場へ急ぎます。
「本日は、鳥飼シューズの経営に関して・・マスコミの皆さんに、株主の皆さんにお伝えしたいことがあります」いよいよリハーサルが始まりました。
収益悪化の原因が孝太郎社長にある、と発言する健三会長。会場の外で聞き耳を立てる孝太郎社長はいきり立ちますが、「言い分を聞いてあげましょう」野上弁護士に押し止められます。
健三会長の話が続く中、九十九に質問するよう目で合図する咲坂。「健三会長は息子さんに社長の資質があると判断して・・・」震えながら質問する九十九。
いずれ会社を継がせるつもりで勉強させていた・・健三会長の答えを遮るように、今度は秘書の朝丘理恵子が会長の任命責任を問います。
戸惑う健三会長に応えるよう促す咲坂。任命責任を否定した健三会長は、新社長が本業をおろそかにするとは考えていなかったと釈明します。
「異業種への業務拡大は珍しい事ではないのでは?」城ノ内の質問に戸惑う健三会長。創業以来愚直に靴作りに励みブランドを確立した、そう答える健三会長。
靴の会社がカフェを出したっていいと思います、若者は気にしない、即座に熱海が切り返します。「・・・そうだよ」会場の外で孝太郎社長が呟きます。
「私を糾弾するのかね!」方向性の見えないリハーサルに、ついに健三会長の我慢が限界に達しました。
「こんなことで感情的になっていてはいけませんよ」あくまで冷静な咲坂。ひとまず席に付き、リハーサルの続きを行う健三会長はあくまで解任の正当性をアピールします。
しかし、シューズ部門の売上減少は健三が社長を務めていた時代から始まっています。その対策のための社長交代だったのでは?猫田が確信に迫る質問をぶつけます。
「私は・・私が言いたいのは・・・あいつはこの会社をぶっ壊すと言ったんです」自分や社員たちが、血の滲む思いで育ててきた鳥飼シューズを、簡単にぶっ壊すと言った息子への不満を吐露する健三会長。じっと会長を見つめる社員たち、会場の外では息子の孝太郎が黙って聞いています。
創業者であり、父でもある自分を、会社から追い出そうとしている息子への怒りを露わにする健三会長。
「あなたも孝太郎社長を解任しようとしてらっしゃいますよね」この泥仕合の責任は息子だけにあるのか?佳恵が淡々と質問します。佳恵は咲坂が用意したペーパーを椅子に置き、更に続けます。
新社長の経営方針を知らなかった、ということは親子でコミュニケーションを取らなかったということ。であれば何故、息子を社長にしたのか?
佳恵に問われた健三会長は小さく息をつき、「親が・・息子に会社を継いでほしいと思うのは当然でしょう」本心を明かします。
父の言葉を意外そうに受け止める孝太郎。言わなくても親の苦労を見て、分かってくれていると思っていた。それが健三会長の本心でした。
「もしかしたらもっと会社のことをよく分かっていて、能力もある社員の方もいたかもしれないのに・・世襲は当然のこととお考えになっていた訳ですね」だとしたら会長にも罪がある、糾弾するような佳恵の言葉に、眉をしかめる健三会長。「鳥飼親子が・・二人で会社を潰そうとしている、という認識はおありですか」健三会長が佳恵を睨みつけます。
「こんな記者発表があるか!こんなもん!!」怒りに我を忘れる健三会長。
「そうです会長」こんなことをやってしまったら、もう終わりです、会長をたしなめる咲坂。
会長と社長のどちらが勝っても、企業イメージは地に落ち不安定企業のレッテルを張られ、株価も下がる、下手をすれば倒産するかもしれない。
誰も得しない、一番の被害者は社員とその家族、リハーサルに付き合っている役員たちも本心では嫌々なのではないか、畳み掛ける咲坂。「これは君が仕組んだ芝居なのか?」ようやく、このリハーサルの意味を悟った健三会長。「ふざけるな!!」お前は顧問を首になった、ただの弁護士だぞ!怒鳴り散らす健三会長。
「分かりました、では・・」弁護士バッチに手を掛ける咲坂。熱海が期待と不安の入り混じった目で見つめます。
「・・弁護士としてではなく、一人の人間として・・言わせて下さい」バッチを外し。ゆっくりと健三会長に近づいてゆく咲坂。
「やっぱり・・これは親子喧嘩ですよ、お父さん」父親は息子を認めようとせず、息子は父を受け入れない。二人で腹を割って話し合ったことが無いからこんなことになったのではないか。
死ぬまで親子が決裂したままでいいのか?会社を巻き込み、社員を巻き込み、子供を捨てて、親を捨てて、そこまでして争う価値が何処にあるのか?「そんな会社の作った靴を履きたい人がいるんでしょうか?」黙り込む健三会長、扉に寄りかかったまま俯く孝太郎社長。
「止めましょう会長!こんなこと誰も望んでいません!」泣きながら訴える専務。この会社を愛している、会長と社長の喧嘩など見たくない、もう止めてください、口々に訴える社員たち。
社員たちの思わぬ造反に、険しい表情のまま椅子にどっかりと座りこむ健三会長。
その時、孝太郎社長がリハーサル会場に入ってきました。「仰る通りです先生、僕は親父とろくに喋ったことが無い」息子の言葉に目を伏せる健三。
父の様には出来ないと分かっていた孝太郎は、会社を継ぐことがプレッシャーでした。「鳥飼シューズをぶっ壊す」そう言ったものの、自分のやり方が正しいか分からない。
親父と同じにはやらない、その意地だけでやっている、そう告白する孝太郎。「でも、鳥飼シューズはやっぱり・・親父の会社だよ」そう言った孝太郎は咲坂のそばまで歩み寄り、和解案の受け入れを伝えます。健三会長にも代表権を持ってもらい、共同経営にすることを了承したのでした。
「孝太郎さんはああ仰ってますよ、健三さん」神宮司が声を掛けます。「健三さんが決めてはいかがですか」創業者であり、父でもあるあなたが・・と決断を促す神宮司。
「お恥ずかしい、息子の本音を始めて聞きました」お前にも意地があったのか・・息子に向かって呟くと、自ら引退を宣言する健三会長。息子に託した以上、親は信じてやらないといけない。
改めて息子に会社を託し、社員たちに息子を支えてくれるよう頼むと、健三会長は咲坂に対し、明日の記者発表の取りやめを求めるのでした。「グッジョブ!」独り言のように呟く神宮寺。
感想
長年の付き合いのあるクライアント・鳥飼シューズで勃発したお家騒動。
父である会長・健三と息子の社長・孝太郎は互いに相手を解任すると息巻いています。
コミュニケーション不足から確執を深めるこの親子を見て、咲坂と佳恵はかつての自分たちの姿と重ねているようです。
一人の人間として、健三会長を説得する咲坂。そして今回は佳恵も、親子喧嘩で会社をつぶそうとしている両者を見て、思うところがあったようです。
咲坂がたまたまみずきを事務所に連れてきたことで、親子三人でボーリングの出かけることになり、嬉しそうにはしゃぐ娘の姿が佳恵の目に焼き付いていたのかもしれません。
ところで、みずき役の松風理咲さんですが、堀北真希さんの妹分として注目されている期待の新人。ドラマの中では小学六年生の設定ながら、実際には十五歳の高校一年生だそうです。
この年頃でこの年齢差だと、かなりやりにくい面もあると思いますが、ごく自然な演技だと思います。離婚した両親の間で揺れる女の子の気持ちを、うまく表現して咲坂と佳恵を繋げる役回りを好演されていますね。
今後益々みずきの活躍に期待したいと思います。
ところで、現実にもしばしば報じられる企業のお家騒動ですが、今回の鳥飼シューズに具体的なモデルはあったのでしょうか?
記憶に新しいところでは、某家具販売会社のお家騒動がありますが・・・いずれにせよ、会社を私物化した挙句親子喧嘩でイメージを落とし、社員に迷惑を掛けるなんてどうしようもないですよね。
ドラマの中では咲坂がズバリそのことを指摘し、健三会長も素直に反省していましたが、現実にはそんな勇気のある弁護士はいないし、経営者の方も厳しい指摘を受け止めるだけの度量が無いかもしれません。
だからこそ、ドラマの中で咲坂が一人の人間として切々と訴えるシーンが、胸に迫るものがあるのでしょうね。
まとめ
今回描かれていたのは、家族の問題だったのではないでしょうか。
記者発表のリハーサルで、佳恵が鳥飼親子のコミュニケーション不足を指摘するシーンでは、佳恵や咲坂が娘のみずきとのコミュニケーションが足りなかったことを、反省しているようにも見えました。
”法務&ホームドラマ”が徐々に軌道に乗りつつあるようで、これからの展開が益々楽しみになってきました。
みずき役の松風理咲さんのみならず、家庭教師の島谷涼子役の宮崎香蓮さんや、ベトナム人家政婦のグエン役の上地春奈さんも物語を引っ掻き回してくれそうで、”ホームドラマ”の部分にもっと光が当たったら面白そうだと思うのですが。
今はみずきのよき相談役の島谷涼子ですが、咲坂に出会ったことで自分の中の”オジサン好き”が目を覚まし、今後に期待が持てます。グエンは底抜けに明るいキャラですが、別な一面も見せてほしいですね。
関連記事一覧
グッドパートナー3話ネタバレ・あらすじ・感想まとめ!ほっしゃんがいい味出してる
グッドパートナー最終回ネタバレ予想!視聴率が結末で爆発する理由
グッドパートナーに馬場園梓(城之内麻里)を起用したプロデューサーの狙いとは
グッドパートナー山崎育三郎(赤星元)の人気が沸騰している3つの理由
グッドパートナー賀来賢人(熱海優作)が結婚?熱愛中の彼女との関係を考察してみた!
グッドパートナー松風理咲(咲坂みずき)が期待されている3つの理由
グッドパートナー松雪泰子(夏目佳恵)が美しさを保つ3つ秘策とは